自然の智慧が育む、命あふれる食材

キララサロンで提供する食材の多くは、「食べられる森」から届けられます。
ここで実践されているのが「協生農法」という革新的な農業です。
協生農法とは、耕さず、肥料も農薬も使わない、自然の力だけで作物を育てる農法です。150種類以上の植物が共生する多様性豊かな農園では、高木の果樹、中木のベリー類、低木の茶類、草本の野菜やハーブ、根菜類が立体的に配置され、まるで森のような環境が広がっています。

協生農法担当の森哲也さんに三重県の農園見学をさせていただきました。
この農法の最大の特徴は、植物同士が助け合いながら育つこと。
マメ科植物が空気中の窒素を土に還し、深く根を張る植物が土壌深部の養分を表層に運び、多様な植物が互いの成長を支え合います。
農薬を使わなくても病害虫が発生しにくいのは、天敵昆虫や益虫が自然に集まり、生態系全体でバランスを保っているからです。
また、協生農法は防災の観点からも注目されています。
多様な植物の根が土壌をしっかりと保持することで、土砂崩れや洪水を防ぐ効果があります。
深く張った根のネットワークが、豪雨時の保水力を高め、土壌流出を抑制します。
さらに、化学肥料を使わないことで地下水の汚染を防ぎ、生態系全体の健全性を保つことができます。
特に注目しているのが「ムクナ豆」です。

この豆はマメ科の中でも特別な力を持ち、土壌を豊かにしながら、人間の体にも嬉しい栄養素を豊富に含んでいます。
パーキンソン病の研究でも注目されるL-ドーパを自然に含み、心身のバランスを整える働きがあります。
協生農法で育った作物は、野生のエネルギーに満ちています。

化学肥料で急速に成長させられた野菜とは異なり、ゆっくりと自然のリズムで育つため、栄養価が高く、味が濃いのが特徴です。
キララサロンでは、この「食べられる森」で収穫された新鮮な食材を、発酵調理で丁寧に仕上げています。
都市と地方、人と自然をつなぐ「食」を通じて、地球本来の豊かさを取り戻す活動に取り組んでいます。
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